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LET'S START MAGIC Vol. 1: トランプの選び方

クロースアップマジックで最も使う道具はトランプと言っても過言ではない。この記事ではマジックに使うトランプ選びに迷える方向けに、おすすめのトランプを紹介する。


トランプの材質

トランプの材質には大きく分けて紙製とプラスチック製がある。プラスチック製は水に強くよくしなるが、滑りが悪かったり割れやすいという欠点が見られる。一方、紙製は水には弱いが、よく滑るように加工(エンボス加工)されているものが見られる。マジックをする上ではトランプの滑りは非常に大事な要素であるから、エンボス加工など滑りを良くする加工が施されたものを選ぶと良い。また、紙製のトランプは折り曲げることができるので、マジックの選択肢が増える。


トランプのサイズ

トランプのサイズも一般にはブリッジサイズとポーカーサイズがある。ブリッジサイズは幅57mm×高89mm、ポーカーサイズは幅63mm×高89mmとなっている。世界的にはポーカーサイズが主流と言われているが、手の小さい人はブリッジサイズを選んでも構わない。


トランプのデザインと視認性

トランプのフェイス面(数字やマークが描かれている側)の視認性は、トランプを選ぶうえでとても大事な要素の一つだ。マジックで使うトランプのフェイス面のデザインは、お客様から見やすいものにしなくてはならない。たとえどんなにオシャレなトランプでもフェイス面が見にくかったら、お客様に見せるものとしては適さない。また、視認性とはあまり関係はないが、バック面のデザインも重要な要素である。バック面には縁が有るものと無いものがある。演じるネタによっては縁が無いほうが適している場合もあるが、基本的には縁が有るもののほうがやりやすい。


トランプのサイズも視認性に関わってくる。遠くの席のお客様には小さいカードよりも大きいカードの方が見やすいだろう。ブリッジサイズとポーカーサイズの差は僅かかもしれないが、少しでもお客様が見やすいようにトランプを選ぼう。


また、トランプには同一デザインのジョーカーが2枚(まれに3枚以上)入っているものと、デザインの異なるものが1枚ずつ入っているものがある。演じるネタによって使い分ければ良いが、同一デザインの方ができるネタの幅は広がるだろう。


Bicycle Rider Back(バイシクル・ライダーバック)

クロースアップマジックをするなら、まずおすすめしたいトランプ。あまりに有名なトランプだから見たことがある人も多いはず。バイシクルのバックのデザインにはいくつか種類があるが、最も有名なのはライダーバック。一般に売っているギャフカードやギミックなどはライダーバック用に作られていることが多い。表面はエンボス加工が施されており、滑りが良い。マジックを始めるならとりあえずこれを買っておいて間違いない。


ライダーバックの中にも、さまざまな種類があるので、代表的なものを以下に挙げる。


Bicycle Rider Back Standard

ダース売りされていることもあるトランプで、おそらくバイシクルのなかでは一番安く買える。箱のバックに文字が印刷されているので、できる演目に制約が生まれてしまうのがやや欠点。ジョーカーは色違いのものが入っている。




Bicycle Rider Back

一般的なバイシクル。箱のバックはトランプのバックと同じデザイン。ジョーカーはデザイン違い、もしくは色違いのものが各1枚ずつ入っている。




Bicycle Gold Standard

バックのデザインはライダーバックと同じだが、一般的なバイシクルとは紙質が違い、Beeの紙で作られた最高品質のトランプ。箱のバックはトランプのバックと同じデザインだが、金色のシールが貼られている。ジョーカー2枚が同一デザインで、ブランクフェイスカードが一枚付いてくる。


近年は入手困難になっている。




以上が一般的なバイシクル・ライダーバックの種類である。迷ったときは、バイシクル・ライダーバックを買えば間違いないだろう。


その他

バイシクル・ライダーバック以外にもマジックでよく使われるトランプはある。ライダーバックではないがライダーバックと似たデザインのバイシクルや、バイシクルと同じくUSPCCが製造しているBee(ビー)Tally-Ho(タリホー)なども見られる。




最後に

どのようなトランプを選んでも良いが、お客様に見せるトランプは視認性やデザインなどに気を遣って選ぶ必要がある。しかし、家で使う用ならば自分の練習のモチベーションを高められるようなものを選ぶと良い。一度マジックショップに行って、気に入ったデザインのトランプを買ってみてはどうだろうか。

 
 

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